治験情報発信中

  • 治験ガイド
  • 治験情報はこちら
  • 治験情報はこちら

おすすめ記事

認知症と物忘れの違い〈1〉

「認知症と単純な物忘れの違いはどこで線を引いたらいいのか?」この疑問に一定の回答となるような記事を見つけましたので是非ご一読を。
その記事とはメディカルトリビューン健康百科(2014/6/22)「物忘れと認知症どう違う?ヒントあっても思い出せないのが認知症」。
記事では会話の中で人物の名前を思い出せない、「あれ」「それ」を多用する、などは、病的ではない年齢相応の相応の物忘れと伝えています。さらに説明は続きます。記憶は三段階で構成されているとのこと。
  • ■ 記銘;認識し覚える
  • ■ 保存;脳にためて持っておく
  • ■ 想起;取り出して使う
単純な物忘れは想起に問題があるとのこと。想起とは記憶の"引き出し"の部分に当たり、ヒントさえあれば、記憶はよみがえるはず。一方、認知症の場合は記銘や保存に問題がある状態、ヒントがあっても記憶はよみがえりません。
自らヒントを求めるカンニング能力の欠如というのもあります。「本日の日付を言ってください。」という質問を認知症の診断のためのテストで被験者に投げかけることがあるのですが、診察室のカレンダーをチラチラ横見するヒトは認知症ではないことが多いです。カンニングというのは自らヒントを探そうとする行為でもあり、こういうヒトは認知症であるケースは希です。
さらにメディカルトリビューン健康百科の記事は同じ質問の反復は要注意と続けます。記憶は保存される時間によって三種類に分類されるとのこと。
  • ■ 即時記憶;ほぼ1分以内
  • ■ 近時記憶;3、4分~数時間
  • ■ 遠隔記憶;それより長い時間
認知症では近時記憶、即時記憶、遠隔記憶の順にその能力が障害されるとのこと。「昔のことはよく覚えているのに…」という認知症の患者さんがいますが、遠隔記憶は障害されずに残っているということです。同じ質問を繰り返す場合は、即時および近時記憶の障害と解釈される状態です。
話が変わって、認知症の評価に用いる試験で「百引く七」テストがあります。「百引く七は?」『93』「ではその数字からさらに七を引くと?」と続けていくテストなんですが、これは計算能力というよりも『93』という数字を覚えているか?という即時記憶を評価するテストです。
これら【同じ質問を繰り返す】【「百引く七」テストが低成績】など即時および近時記憶から障害されていく場合、認知症の可能性が大きくなります。

ブログ記事はこちら)

このページの先頭へ